企業行動基準において、「私たちは、地球環境の保全と循環型社会の構築促進のため、事業活動において環境に与える影響を低減する努力をします。」と定めており、事業活動の各段階で、環境保全・循環型社会構築促進への取り組み等のサステナビリティ活動を進めています。また、ISO14001の手順に沿って自主的な環境負荷低減目標を定めて取り組んでいます。

(1)環境方針

当社は、天然調味料を製造・販売する事業活動と地球環境保全の調和を基本理念として社会への貢献に努めます。

 

  1.  全ての業務において、省エネルギー、省資源、リサイクル、温室効果ガス及び廃棄物削減を推進する。
  2. 環境保全に配慮した製品の提供に努める。
  3. 環境目標を設定し、その達成に努め、継続的改善をはかる。
  4. 関連する環境法規制及び当社が同意するその他の要求事項を守り汚染の予防に努める。
  5. この方針は、全従業員及び当社のために働くすべての人に周知させ、環境意識の向上を図るとともに社外へも公開する。
     

当社の掲げる「ナチュラル」、「ヘルシー」、「セイフティ」、「コンビニエンス」という 4つのテーマに基づき、積極的に環境保全活動に取り組んでいます。

(2)商品開発段階での取り組み

環境への配慮としてアセプティック製品の製造を行っています。これは、高温短時間殺菌のためレトルトや缶詰に比べ熱エネルギーを削減でき、品質の面でも常温品でありながら冷凍品並みの高品質が可能となります。常温なので保管や輸送コストを削減、ひいてはエネルギー、CO2を削減することができます。また、賞味期限を長く設定できるため、廃棄ロスの少ない在庫管理が可能となります。

(3)製造段階での取り組み

1. 資源の有効活用

当社は主力製品である調味料やスープの製造工程において、畜産のガラを原料として仕入れ、エキスとして有効活用しています。したがって、事業活動の根幹を成す部分で循環型社会構築に取り組んでいるのです。

 

2. 排出物、廃棄物の削減と有効利用

製造工程から発生する、排水、排気ガス、廃熱、廃油、産業廃棄物、食品廃棄物などの削減を徹底しています。また、有効に活用できるものは再利用しています。

 

①残渣の有効活用

九州第2工場の製造工程でブイヨンを取ったあとに発生する残渣の一部を、社外で肥料として加工し再利用することにより、循環型社会構築に貢献しています。2019年度は4,161tの残渣が肥料として社外で再利用されました。

 

②エネルギー再利用

九州第2工場では、廃熱や廃油をボイラーの燃料に再利用したり、冷却水などの排水も再利用するなど、エネルギーや資源の再利用に努めています。また、ブイヨンの抽出過程から発生した廃油も社外で燃料として再利用されています。

再利用した廃油の量は以下のとおりです。

さらに、排水処理施設から回収した油泥から油を回収する作業が社外で行われ、その油は燃料として再利用されています。

再利用した油泥の量は以下のとおりです。

このように、再利用することでサステナブル且つ経済的な操業が実現し、更なる循環型社会構築に寄与しています。

 

3. 自然エネルギーの利用と二酸化炭素排出量の削減

九州第2工場の屋上に太陽光パネルを2014年に設置しており、従前より環境価値向上に資する自然エネルギーの利用に取組んでいます。更に2021年~2022年にかけて日本最大級のカーポート型を含む太陽光パネル(出力2,600kw)を増設し生産増に必要な電力確保と二酸化炭素排出量削減に取組んでいます。

 

2019年度の九州工場における二酸化炭素排出量は年間約37千トンでこの内、電力が占める割合は約40%です。この全電力量を2021年4月より再生可能エネルギーに代替致しました(この再生可能エネルギーは100%再生エネルギーで賄う国際的な企業連合RE100に対応しています)。

 

これにより2021年4月以降は電力による二酸化炭素排出量がゼロとなり、年間約15千トン削減できます。加えて、2021年度はLNG気化器の蒸気式から空温式の更新等により年間約2.1千トンの二酸化炭素排出量削減を見込んでいます。気化器の更新以外にも以下の取組を実施し2021年度は2019年度の二酸化炭素排出量の約50%に削減する見込みです。引続き二酸化炭素排出量ゼロに向けた取組みを進めて参ります。

 

  • 廃熱の利用によるボイラー効率向上
  • モーター類のインバーター制御による節電
  • 水銀灯や蛍光灯をLED照明へ変更
  • 蒸気配管やその継手部分、関連部品へ保温材の施工
  • 蒸気漏れの点検と早期修理の実施

 

二酸化炭素排出量[原単位ベース(排出量/生産量)]は以下のとおり削減が進んでいます。